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高知県四万十市で栽培されている幻の柑橘『四万十ぶしゅかん』から、柑橘類で初の高性能なエイジングケア化粧品原料を開発2019.03.28

経皮吸収性に優れた「高浸透型ヘスペリジン」を含有、皮膚の奥でアンチエイジング効果を発揮

幻の柑橘、四万十ぶしゅかんの搾汁残渣を活用し、柑橘類で初の化粧品原料「四万十ぶしゅかんヘスペリジン」を開発しました。この新規化粧品原料は、高浸透型ヘスペリジンを含有しているため、多彩なアンチエイジング効果が期待できます。その中でも、今回は高性能な美白効果を持っていることが明らかとなりました。

高知県四万十市にのみで栽培される、幻の柑橘『四万十ぶしゅかん』

ぶしゅかんは、香酸柑橘類(ユズ、すだちなど)の一つで、現在、商用の果樹栽培としては高知県四万十市の四万十流域(河口付近)のみで栽培されている幻の柑橘です。一般の柑橘では30年間実がなりますが、病害虫に強く生命力に優れたぶしゅかんは、100年以上も実がなり続け、その長さは柑橘類で随一です。
そのように優れたぶしゅかん栽培を拡大させようと、もともと自生していた河口付近を含めて山間部までの広範囲でぶしゅかんを育てようと何度かチャレンジしましたが、気候による影響なのか、土の影響なのか、未だに高知県のごく一部でしか栽培されておりません。これらが、幻の柑橘と言われる所以です。

四万十ぶしゅかん株式会社が、四万十市役所と共に『四万十ぶしゅかん』の再開発をスタート

今回、四万十市役所と四万十ぶしゅかん株式会社、そして生産者の四万十ぶしゅかん生産者組合がアライアンスを組み、地域ブランドの創出に向けた取り組みを開始しました。四万十ぶしゅかん(株)は、幻の柑橘素材である“四万十ぶしゅかん”の復活と産地化を目的として、四万十市に設立された会社です。四万十ぶしゅかんを使った商品開発をはじめ、高齢者の労働力の活用、耕作放棄地の有効活用などに力を入れています。幻の柑橘、四万十ぶしゅかんの知名度を向上させるため、商品加工時に廃棄される搾汁残渣を有効活用できないかと考え、当社に声を掛けてきたことがキッカケで原料開発がスタートしました。

幻の柑橘「四万十ぶしゅかん」の秘められた能力に着目

柑橘には、ヘスペリジンンなどの有効成分が豊富に含まれていることが知られています。そこで、有名な柑橘と四万十ぶしゅかんのフラボノイド含有量を、独自に比較しました。すると、四万十ぶしゅかんは有効成分フラバノン総量が柑橘No.1※であることが判明しました。フラボノイド内のヘスペリジンが多いだけでなく、高浸透型ヘスペリジン(低分子のヘスペレチンのこと)も豊富に含んでいることがわかりました。※サティス製薬調べ

化粧品原料「四万十ぶしゅかんヘスペリジン」の性能

今回サティス製薬は、柑橘類の中でも多くの有効成分が含まれている四万十ぶしゅかんを、植物の力を引き出す独自の抽出方法によって化粧品原料化しました。新規化粧品原料『四万十ぶしゅかんヘスペリジン』には、2種のヘスペリジンが含まれています。それは、配糖体であるヘスペリジンと、ヘスペリジンのアグリコンである高浸透ヘスペリジン(ヘスペレチン)です。通常のヘスペリジンは角層の浅層に浸透し、活性酸素(ROS)の消去作用を発揮し、高浸透ヘスペリジンは、肌の奥へと浸透し、角化細胞に働きかけ、微弱炎症抑制など幅広く皮膚の健常性に貢献するなど多彩なアンチエイジング効果が期待できます。『四万十ぶしゅかんヘスペリジン』は、その中でも高性能な美白作用を発揮することがわかりました。通常のヘスペリジンは、活性酸素(ROS)の還元力によるメラニンの還元美白作用を発揮し、高浸透ヘスペリジンは、肌の奥へと浸透し、色素細胞に働きかけ、メラニン合成活性、メラニン移送をそれぞれ抑制することによる美白作用を発揮することがわかりました。すなわち、「四万十ぶしゅかんヘスペリジン」は肌全体においてW美白効果が期待できる原料だと言えます。

今後の展開

今回開発した、柑橘類で初の化粧品原料『四万十ぶしゅかんヘスペリジン』は、OEM製造を通じて数多くの化粧品に配合していきます。そして、さらなる有効性評価試験を実施し、高性能な共用原料(化粧品/食品)としても活用していく考えです。また、ぶしゅかんの粉末をOEM製造顧客へ食品としても販売していく予定です。
この化粧品原料をキッカケに、四万十市のぶしゅかんの認知度向上が期待できると考えています。