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お知らせOEM事業の一部を分割し、新たに『日本ビューテック株式会社』を設立2019.03.07
製造業の新しいビジネスモデル創造にチャレンジ
2019年3月1日をもってOEM事業の一部を分割し、新たに日本ビューテック株式会社(本社:長野県駒ヶ根市、代表取締役:山崎智士)が発足しましたのでお知らせいたします。
社会問題をテクノロジーで解決していく、製造業の新しいビジネスモデル創造にチャレンジ
世界のビューティ産業が華々しく発展し、世界の女性がますます美しくなっていく陰で、様々な社会課題も拡大しているのが現状です。ビューティ産業が社会との適合性を高めてサスティナブルな産業へと進化するため、ビューティ産業が抱える課題の解決は避けられません。
発展の副産物であるビューティ産業の課題をテクノロジーで解決させる、その活動を日本がリーダーシップを取ってやっていく、その想い(ミッション)を「日本ビューテック」という社名に込めました。主たる事業は「ゼロエミッションへと進化する化粧品・日用品の開発と、それのOEM製造受託」です。
昨年サティス製薬が買収した駒ヶ根工場を日本ビューテックに受け渡し、そこを日本ビューテックの本社工場として設置。かつグループ内の工場2拠点も日本ビューテックに合流させます。本社工場の駒ヶ根工場(長野県)を中心に、坂戸西工場(埼玉県)、ふじみ野工場(埼玉県)の3工場体制で社会派製造業*を展開していく予定です。
*社会派製造業:社会の課題を、事業により解決していくモノ創り企業
ビューティ産業の発展と平行して成長する社会課題へ取り組むため、3つのプロジェクトを推進
最初の3年間は、まず自然環境課題に向き合い、以下3つのプロジェクトを立ち上げ取り組んでいきます。
(1)製品ロスの環境負担:
2017年の世界化粧品市場は、約30兆円と拡大が続いています。2006年には20兆円と言われていた市場が約10年で150%成長しています。世界の化粧品市場が発展を遂げている陰で、多くの化粧品・日用品が「使用期限切れ」や「売れ残り」として廃棄されています。このように使える物が廃棄されるという環境問題は、食べられる物の3分の1が廃棄されているフードロスに始まり衣料分野など多方面で問題視されています。
ちなみに日本では、日本総人口が2008年をピークに減少を続けていますが、新規に発売される化粧品は年々増え続けており、現在では3万を超えるブランドが存在している状況になっています。化粧品ブランド各社が数多くの新商品を生み出す一方、売れ残り品が多発し、結果として毎年多くの商品が廃棄されています。
そこで、従来の大量生産で収益を上げるビジネスモデルから脱却し、「消費」と「在庫」と「供給」の3ポイントを力点に、多くの化粧品がジャストインタイム(必要な物を、必要な量だけ、必要な時に)に生産・流通し、それをもって収益を上げるストラクチャー(構造)を創り出します。
(2)包材大量消費の環境負担:
飲料用のペットボトルは、大部分が再利用をされていますが、化粧品のプラ容器は再利用できません。なぜなら、界面活性剤を含むためリサイクルプロセスに載せることができないからです。経済産業省の生産動態統計によると、2018年1月~3月の化粧品出荷個数は、約7億個。つまり年間で約80億個もの化粧品、そして化粧品容器が生産されますが、使用後には廃棄されています。環境負荷の低い包材が主要となる産業へと革新させるため、使って良し、売って良し、作って良しの環境適合包材を開発(素材開発、機能性開発、デザイン開発、製品相性)します。
(3)内容物の環境負担:
化石燃料を由来にもつ成分、排水後に自然界で分解することが困難な成分、消費発展で資源が枯渇する成分などが、ビューティ産業の日用品には多く使用されています。バリューチェーン全体をゼロエミッションに、というテーマに加え、それが半永久に続けられるようにするため、持続可能性を重視した内容物の開発を行います。
3年間は、上記3プロジェクトを推進していきますが、他にも手がけなければならない社会課題は山積しています。ですので、3プロジェクトの進捗次第では更に複数のプロジェクトを立ち上げていく考えです。
今後の展開
日本ビューテックは化粧品・日用品のOEM製造企業です。OEM事業での収益をビューティテック(ビューティ産業がゼロエミッションに進化するためのテクノロジー)に投資をすると同時に、出来上がったテクノロジーを自社が手がけるOEM製造品へ積極的に採用して効率良く市場に普及させ、自らが多様な製品へ使用する事でテック品質のPDCAを回していきます。
完成したテクノロジーは、世界のモノづくり企業へフリーライセンスで提供をしていく予定です。