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不老長寿の妙薬に美白効果を発見、『クコの実エキス』を発表
― ビタミンC の2倍の美白作用 ―2008.11.17

株式会社サティス製薬(埼玉県吉川市・代表取締役山崎智士)では、不老長寿の妙薬として知られている“クコの実”から肌老化へのアプローチが期待できる『クコの実エキス』の抽出に成功しました。また、それらの評価をした結果、この『クコの実エキス』にはビタミンCの2倍の美白作用があることもわかりました。

クコ (ナス科クコ属、和名:枸杞、学名:Lycium chinense) は古くから強壮薬として中国で珍重されてきました。果実には血行を良くする成分(ベタイン・ゼアキサンチン)をはじめ、ビタミンやミネラルなどの栄養成分を豊富に含んでいます。そのため、美容効果・不老効果を目的とし薬膳料理にも多く使用され、近年では健康食品としても幅広く利用されています。その他にも遊離アミノ酸、βカロチン、生理活性含有多糖類などを多く持つことがわかっており、肌にも総合的に作用することが期待されています。

今回の実験ではこの『クコの実エキス』に着目し、様々な抽出方法を用いて評価を行った結果、『クコの実エキス』に強いチロシナーゼ活性を発見しました。チロシナーゼとは銅イオンを含有する酵素で、動植物体内に広く分布しています。植物等の褐変劣化を引き起こす他、人の皮膚等に色素沈着などを引き起こすメラニンの生成に大きく関与する酵素です。そのため、この活性を阻害することで、メラニンの生成を抑制し美白効果を期待することができます。このチロシナーゼの活性を阻害し、美白作用をもたらす物質としてビタミンCが広く知られていますが、今回『クコの実エキス』にはその2倍の活性が見られました。

このエキスには中国の寧夏産のクコの実を使用しています。寧夏産のクコの実は最高級とされ、品質や成分も他の産地に比べて優れているため漢方薬にも使用されています。また、昔から王への献上品としても重宝されていました。

昔から人々の日常になじんできたクコの実には、様々な言い伝えも残っています。唐の時代、有名なお寺にクコの木で覆われた井戸があったそうです。そのお寺にお参りに行く人々は、肌の血色がよく艶があり、80歳になっても白髪を生やすこともなかったそうです。それは、何年にもわたり井戸の中にクコの実が落ち、その水を飲んでいたおかげだと言い伝えられています。また、中国最古の薬物書<神農本草径>にはこのような言葉が記されています。「久しく服用すると筋骨をかため、身を固くし、老いず」クコを服用すると筋骨をしっかりとさせ、身を軽くし老いないという意味です。

今回、当社は『クコの実エキス』にチロシナーゼ活性阻害効果を発見しましたが、この他にも言い伝えが指し示すような抗老化へのアプローチを期待し、研究に取り組んでいます。

クコとは中国本土・日本・米国等に自生・栽培されている落葉樹です。伝統的に体質を改善し、延命効果、不老効果、精力増進効果があるとみなされ、中国では 2000年もの間これらの目的で使用されています。薬膳料理の多くに使用されていることからもその健康効果が多くの人に利用されてきたことが伺えます。