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お知らせ脱臭・消臭外用剤の開発と評価試験を開始2009.02.02
脱臭・消臭作用の評価測定法を確立し、機能性ある消臭原料や外用剤(主として化粧品・医薬部外品)の開発とOEM提供を開始しました。
また、消臭機能の測定データ(エビデンス)も提供が可能で、機能の保障だけでなく、市場での競合優位性を高める販売支援サービスも同時に開始します。
ニオイの分類
体臭、排泄臭、タバコ臭、生ゴミ臭など、ターゲットとなるニオイは多様な成分が混ざった複合臭気ですが、それぞれの悪臭に含まれる主要成分により分類が可能です。
サティス製薬では、生活に関係深い悪臭成分を下図(図1)に分類し、個々の複合臭気に対する消臭作用と、その評価測定を可能としております。
~汗臭・体臭は?~
体臭はヒトが分泌する汗・皮脂を、皮膚常在菌や酵素が分解する事で発生します。分泌物は無菌状態で無臭を保ちますが、細菌(常在菌)との接触を機に、イソ吉草酸や酢酸に代表される低級脂肪酸、アミン類や揮発性ステロイド等が発生し、これらがいわゆる体臭と呼ばれる複合臭気の原因となります。 ちなみに中高年特有の、俗に加齢臭と言われるニオイの原因物質はノネナールで、皮脂に含まれる不飽和脂肪酸の酸化と細菌による分解で生成されます。
消臭の方法
悪臭物質に対する消臭方法は「物理的消臭」「化学的消臭」「生物的消臭」「感覚的消臭」の大きく4つに分類されます。サティス製薬では、全ての消臭方法(図2)を取り入れての多面的かつ高機能な製品開発が行えますが、消臭作用の評価測定が行えるのは、物理的消臭と化学的消臭、生物的消臭(一部)に限定されます。
消臭作用の評価測定例
消臭作用のモデルケースとして、埼玉県西部の特産物を用いた試験結果をご報告します。 地域から提供を受けた特産品の果実を、圧搾後その搾汁を発酵して抽出物を得、それを固形石鹸に配合し検体としました。消臭の対象は、生活臭に広く分布するアンモニアを選定し、固形石鹸によるアンモニア消臭作用を評価測定しております。
サティス製薬が実施した評価測定の結果、検体とした植物性消臭素材を含む固形石鹸は、アンモニアを約88%消臭する機能がある事を明らかにしました(図3)。
今後の活用
清潔意識の向上や生活様式の変化、住居環境の気密化等により、身の回りのニオイに対する意識と関心が高まっています。これは近年、消臭関連商品が多品目に渡って発売されている現状からも、不快臭を取り除き生活環境を向上させたいという消費者のニーズを伺い知る事が出来ます。 前述実例で上げたように、天然物には優れた消臭作用を有している素材が多い反面、その機能が発見されずにいる現状があり、その探索は産学官で取り組むべき課題です。サティス製薬は、素材開発と製品開発の技術を活かし、地方農水産資源の有効利用に協力、地域振興に役立ちたいと考えます。現在、実例の「消臭石鹸」はサティス製薬で製品化を行い、OEM(相手先ブランドによる製造)にて供給が開始されております。