お問い合せはこちらから

INFORMATION

お知らせ

多機能なメーク落としの開発に役立つ「角栓溶解試験」受託開始2009.03.06

クレンジングの機能性評価試験として、「角栓溶解試験」を確立し、受託試験を開始することとなりました。販売中の製品や開発中の試作品の機能性を確認したい、より高機能なクレンジングにリニューアルさせたい、といった様々な声にお応えする事のできる評価試験です。ぜひご活用下さい。

角栓とは?

剥がれ落ちた毛穴周辺の角質細胞と、毛穴内部に存在する皮脂腺から分泌される皮脂が混ざり、固くなったものを「角栓(かくせん)」と呼んでいます。角栓は毛穴をふさいでしまうため、毛穴拡大の原因の一つとして考えられています。また、毛穴がふさがることによって毛穴内部に皮脂が溜まり、それを餌とするニキビ菌が増殖します。その結果、毛穴内部で炎症が起こり、ニキビとなります。そのため、角栓を溶解することが可能となれば、毛穴の拡大改善だけでなく、ニキビの予防にもつながります。

角栓溶解試験の特長

本評価試験は、角栓の成分と類似の人工角栓を作成し、それらを毛穴モデルに塗布することにより得られた、人工角栓モデルを使用した試験となります。ヒトを用いない人工的な試験となるため、多検体同時測定を簡便に行うことができることが、大きな特徴となります。また、同一条件での試験が可能となるため、比較試験を行った際に、より明確な結果を得ることが可能となります。

ヒトを用いた試験のデメリット

一度使用したヒトの皮膚を、次の試験に使用できる状態とするまでには、長い時間のブランクが必要です。
また、一人の皮膚で測定可能な試験試料数には限りがあるため、特に製品開発時において複数の試作品を作成した際には、機能性の比較をしっかりと確認することが難しくなります。
さらに、ヒトを使用する場合の大きな問題点として「コスト」が挙げられます。ヒトを用いた試験の場合、皮膚状態を一定条件とするために、温度および湿度が一定に保たれた空間にて、通常20分程度体を慣らす必要があります。
このように、ヒトの皮膚を用いた試験では、結果を得るまでに長時間を要し、このことが検査費用の増大につながり、かつ一度に得られるデータ量が少量である、というデメリットが存在します。

試験例

オイルタイプ(試作品番号:RU002A)およびリキッドタイプ(試作品番号:OB082Q)のクレンジングにて比較試験を行いました。その結果、オイルタイプでは完全に角栓が除去された毛穴が25個中18個、リキッドタイプでは25個中7個となりました。また、角栓の一部が除去された毛穴が、オイルタイプでは25個中2個、リキッドタイプでは25個中10個となりました。このことから、試作されたオイルタイプのクレンジングは、同リキッドタイプよりも高い角栓溶解作用があることが確認されました(図1)。
※あくまで当社が作成した試作品により比較であり、全てのオイルタイプがリキッドタイプよりも優れることを示唆するものではありません。