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美白効果を持つクコの実エキスにさらなる抗酸化作用を発見2009.01.19

不老長寿の妙薬として知られている“クコの実”から肌老化へのアプローチが期待できる『クコの実エキス』の抽出に成功しました。また、それらの評価試験をした結果、この『クコの実エキス』にはビタミンCの2倍の美白作用があることがわかりました。今回行った追加試験の結果、抗酸化作用においてもビタミンCの6倍効果があることが分かりました。

二種の優れた抗酸化活性

~DPPH阻害活性~
ビタミンC誘導体とクコの実エキスのDPPH阻害活性のIC50値を確認しました。 その結果、ビタミンC誘導体ではIC50値が約900μg/mLであるのに対し、クコの実エキスでは約150μg/mLでビタミンC誘導体の1/6の添加量でDPPH活性の阻害が出来ることが分かりました。
※DPPH……ジフェニルピクリルヒドラジルのことで、不安定なラジカルを人工的に安定化したラジカルで、抗酸化性試験の試薬として広く使用されています。

~SOD様活性値~
SOD様作用を確認したところ、ビタミンC誘導体のSOD様活性が30%であるのに対し、クコの実エキスは90%と3倍あることが分かりました。この活性が高ければ高いほど活性酸素を消去してくれる働きが強いといえます。
※SOD:スーパーオキシドジスムターゼと呼ばれ、過剰になった活性酸素を取り除く酵素として体内に存在しています。

※DPPH阻害指数:ビタミンCのDPPHラジカル消去活性IC50値を基準とした場合の相対値

酸化とは?

酸化とは、物質に酸素が化合する反応(錆びる)のことを言います。長い間、雨ざらしにされた自転車の鉄の部分が錆びるように、人間の体も年齢を重ねるごとにサビていきます。体がサビるといっても、腕や足が鉄のようにボロボロになるわけではなく、細胞が酸化していくことを意味しています。体が酸化していくと老化の原因になり、シミ・シワ・たるみと言った肌の衰えとして表面化していきます。この酸化を引き起こす原因となるのが「活性酸素」と呼ばれている物質です。人の体は活性酸素に対する酸化防止能力を備えていていますが、年齢とともにその能力は減少してしまうのです。
酸化を防ぐ成分としてビタミンCが知られていますが、『クコの実エキス』はビタミンCの6倍という優れた抗酸化作用により、酸化が原因となる肌トラブルや老化を防ぐ可能性が期待できます。

クコの解説

クコ (ナス科クコ属、和名:枸杞、学名:Lycium chinense) は古くから強壮薬として中国で珍重されてきました。果実には血行を良くする成分(ベタイン・ゼアキサンチン)をはじめ、ビタミンやミネラルなどの栄養成分を豊富に含んでいます。そのため、美容効果・不老効果を目的とし薬膳料理にも多く使用され、近年では健康食品としても幅広く利用されています。その他にも遊離アミノ酸、βカロチン、生理活性含有多糖類などを多く持つことがわかっており、肌にも総合的に作用することが期待されています。

クコの歴史

クコとは中国本土・日本・米国等に自生・栽培されている落葉樹です。伝統的に体質を改善し、延命効果、不老効果、精力増進効果があるとみなされ、中国では 2000年もの間これらの目的で使用されています。薬膳料理の多くに使用されていることからも、その健康効果が多くの人に利用されてきたことが伺えます。

今後の活用

クコの実エキスには、肌を白く美しくする「美白作用」、肌の4大老化要因である酸化を防ぐ「抗酸化作用」の二つが備わった、植物由来の機能性素材と位置付けられます。よって、天然素材の安全性と、アンチエイジングの機能性を両面で望んでいる30歳代以上のニーズに十分応えられる画期的な化粧品成分であり、サティス製薬では、クコの実エキスを配合した化粧品のOEM(相手先ブランドによる製造)供給と、PB製品開発の相談受付を開始します。
※四大老化:紫外線、乾燥、酸化、ストレス